大阪IRにJR西日本が出資検討 ポイントは大規模MICE産業の経済効果

大阪IRにJR西日本が出資検討 ポイントは大規模MICE産業の経済効果

3月20日、日刊工業新聞のレポートにより、JR西日本が、大阪IRへの出資を検討中であることが分かりました。

大阪府は、2月に終了した事業者公募(RFP)にて、「MGMリゾーツ・インターナショナル/オリックス」のみが参加し、事実上のパートナー事業者が決定しました。
その後参入実現のためにMGM/オリックスは、関西の有力企業約20社に、最大1,400億円の出資を要請しています。

JR西日本は出資条件として、以下のことを挙げています。

  • カジノ依存症対策などを含む、国のIR基本方針との合致
  • 観光やMICE(ビジネスイベント)産業への貢献
  • 地域経済へ良い影響が広がること
  • 多くの関西企業が取り組むに値する社会的価値が有るか否か

JR西日本は、旅客・サービス事業者としての観点から、特に会議場や展示場を重視しており、長谷川一明・社長は「大規模であれば産業にとって有益。観光客も来て消費し、長期滞在する」と、経済への効果に期待を寄せています。

しかし、「IRがオール関西企業の位置づけになれば、単に採算だけで出資を決めない」とも述べており、今後のIRの方向性や多くの関西企業の出資状況によって出資の有無を決めることが考えられます。

現時点での関西有力企業の協力体制

MGM/オリックスが出資要請を行っている企業は、JR西日本含め20社ですが、他の企業のIRへの出資に対する姿勢や、IR事業への介入意欲は以下のようになっています。

NTT西日本(1月3日時点)

産経新聞のインタビューにて、小林充佳・社長は「6月にIRの事業者が決定し、条件が合えば、IRの運営を担う企業体(海外事業者と推測)への出資も検討していきたい」と、出資の意思を明らかにしています。

また、NTTグループの最新技術を活用したサービスを提案するともコメントしています。

京阪ホールディングス(12月17日時点)

産経新聞のインタビューにて、石丸昌宏・社長は「大阪IRに対し、1%以下の少数株主としての関心はあるが、IR区域内における事業展開は想定していない」とコメント。

区域外での中之島線延伸(九条駅から夢洲へのアプローチ)については、「誘致が決定しなければ着工はできない。決定した場合、2025年までの実現は困難ではあるが、決定後5年以内に優先的に開業する方針」と、交通開発についての考えを述べました。

大和ハウス工業(1月5日時点)

芳井敬一・社長は、「夢洲の中・外の両方に関心がある」と、産経新聞のインタビューにてコメントしました。

更に、「ホテル事業などを夢洲の中でやらせてもらえないかと考えている」と、ホテルの事業への関心があることも明らかにしました。

積水ハウス(1月10日時点)

仲井嘉浩・社長は、産経新聞のインタビューにて、「IR内のプロジェクトへの参画は検討していない」と、IR事業への参加はしない方針を表明しました。
その理由として「積水ハウスは、商業系の開発をあまりしてきていない」と説明しました。

一方で、日本でのIR実現に不可欠なIR基本方針は、IR汚職事件や新型コロナウイルス等の影響から大幅に遅れる可能性があります。

現在出資要請を受けている各企業は、これらの点を踏まえ、今後の出資交渉に臨むと考えられます。

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