カジノ法案 (IR実施法案)によるデメリットは?反対派の意見などまとめ

IR(カジノを含む統合型リゾート)を作ることで期待されるメリットは、外国人観光客の増加や雇用の創出による大きな経済効果です。

停滞している日本経済を活性化させるためには訪日観光客の増加は欠かせないポイントとなっており、だからこそ政府も審議見送りや廃案を何度も経験しながらも、なんとかカジノ法案(IR推進法案)を成立させたのです。

しかし、IR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致は良いことばかりではありません。
カジノ法案が何度も審議見送りや廃案になったのは、反対派の意見がそれほど多かったということです。

カジノ法案の問題点、デメリットはなんなのかを知っておきましょう。

1.ギャンブル依存症の増加

ギャンブル依存症の増加

カジノ法案の問題点として最初に挙げられるのはギャンブル依存症患者が増えるのではないか」ということです。

現時点の日本ではカジノは違法となっています。そのため、日本に住む人がカジノでギャンブルをしたいと思ったら、マカオやラスベガスなどカジノがある現地まで赴く必要があり、そのような状態ではカジノ依存に陥る人は少ないといえるでしょう。

しかし、日本にカジノが出来るとパチンコや競馬と同じように気軽に行くことが出来てしまうため、依存症に陥る人が増加するのではないかと問題視されています。

一方、カジノはパチンコ店のように日本中にできるわけではないうえに、他のギャンブルとは違って富裕層をターゲットとしているためにギャンブル依存症が急激に増えるわけではないという意見もあります。

日本は既にギャンブル依存症が蔓延している?!

カジノ法案の反対意見として最も多いのが「ギャンブル依存症増加」への懸念ですが、実際のところ、日本は既にギャンブル依存症が蔓延していると言われています。

厚生労働省の調査によると、日本でギャンブル依存症の疑いのある状態になったことがある人は3.6%。人数に換算すると約320万人にのぼります。
既にこれだけ危険に晒されている人がいるにもかかわらず、日本のギャンブル依存症対策はかなり遅れているのが現状です。

日本のギャンブル依存症がこれほど広まっている原因として、街中の至る所にあり、安金額から気軽に楽しめてしまうパチンコ、パチスロの存在が大きいと考えられています。現に、上記の調査でお金を使った対象として最も多かったのもパチンコ・パチスロでした。

現在、政府はカジノ解禁を機に、新たにギャンブル依存症対策に乗り出しています。カジノのためだけでなく、既存のギャンブルでの依存症患者のためにもしっかりとした対策をとることが望まれています。

2.治安の悪化

治安の悪化

IR(カジノを含む統合型リゾート)を誘致すると、外国人観光客をはじめ多くの人が集まることになるため、犯罪が起こりやすくなり、治安が悪化するのではと問題視する声が多数あります。
カジノは夜遅くまで開いているものですし、日々大金が動く場所です。
犯罪が起こるのではと心配する声はもっともなものでしょう。

しかし、日本がモデルケースとしているシンガポールでは、IR開業後に犯罪率が下がっているというデータが発表されています。少なくともカジノが合法化したことが原因となる犯罪の増加はなく、対策次第で犯罪率を抑えることも可能という好例も示されています。

3.マネーロンダリングの懸念

マネーロンダリングの懸念

マネーロンダリングとは資金洗浄ともいい、暴力団など反社会的組織が犯罪など違法な手段で得た資金を普通に使用できる資金に転換していくことです。

古くからカジノはマネーロンダリングの場として使われてきているため、日本のカジノがマネーロンダリングの温床になるのではないかと危惧されています。

日本はマネーロンダリング対策が遅れており、過去にマネーロンダリングやテロ資金対策を審査する国際組織、金融活動作業部会(FATF)から名指しで「法整備が不十分である」と指摘されたことがあるほど。
カジノが組織犯罪に利用されたりすることのないよう、厳重な対策が必要です。

4.ギャンブル依存症対策としての「日本人のカジノ利用制限」

ギャンブル依存症がIR(総合型リゾート)開業のデメリットとして大きく取り上げられている現在、政府には今後のギャンブル依存症の増加について、適切な対応が求められています。

2018年7月に成立した「ギャンブル等依存症対策基本法」では、ギャンブル依存症対策として、「日本人(と在日外国人)のカジノ利用の制限」を盛り込む方針を固めています。

現在までに提示されている具体的な制限は以下のようになります。

1. カジノ入場時にマイナンバーカードを提示&回数制限

カジノ入場時にマイナンバーカードを提示&回数制限

日本人客は入場時にマイナンバーカードを提示することを義務付けられます。

これにより政府のカジノ管理委員会が利用回数を把握することが可能となり、入場回数の制限をかけることができるというわけです。
現時点で定められている入場回数の制限は、【週3回・月10回まで】と定められています。

ただ、現在マイナンバーカード交付率は非常に低く、カードの普及策も併せて提示するべきだという声もあがっています。
マイナンバーカード以外では、顔認証などで本人確認システムを強化するという案も提示されています。

2. 入場料を徴収

【2】入場料を徴収

国内のギャンブル依存症対策の一環として、日本人および日本国内在住の外国人は、カジノ入場料を徴収されることがIR実施法にて定められました。
金額は6,000円と決められており、これは政府がIR開発のモデルケースとして採用しているシンガポールの約7,000~8,000円程度の入場料が基準となっています。

なお、入場料はIRを設置している各国によって異なり、国内でも入場料が無料の国もあれば、入場料の有無以前に入場が不可という国もあります。

また、この入場料を地域の発展や公益に活用していくことで、ギャンブル依存症対策だけでなく周辺住民への理解も得る狙いがあるようです。

3. クレジットカードによるチップ購入を禁止

【3】クレジットカードによるチップ購入を禁止

外国人観光客はクレジットカードでのチップ購入が可能ですが、日本人は現金でのみ購入可能となります。

そのほかのギャンブル依存症対策は?

ギャンブル依存症対策として、日本人の利用制限のほか、ギャンブル依存症に悩む本人および家族の申告に応じて入場制限をかける措置をとること、また相談窓口の設置を義務付けるなどの対策が挙げられています。

また、IR(総合型リゾート)施設の区域外では看板やポスターを原則と禁止する、また区域内であっても未成年者に対するビラ配りや勧誘は禁止とすることなど、広告や宣伝に関する規制もいくつか提示されています。

ギャンブル依存症対策を講じることは「ギャンブル等依存症対策基本法」にて定められており、今後は各自治体などの依存症対策も具体的に進んでいくものと思われます。

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