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2021年6月10日

ラスベガスのカジノの歴史を解説!マフィア参入からカジノシティになるまで

ラスベガスのカジノの歴史 -発展の経緯・マフィアとの結びつきを解説-

夜もきらきらとしたネオンが輝く「眠らない街」ラスベガス。
「カジノシティ」としても有名で、毎年世界中からカジノやエンターテイメントなどを目的とした観光客が多く訪れています。

ネバダ州の砂漠に囲まれた小さな町にすぎないラスベガスが、どのようにして現在のような一大歓楽都市にまで成長したのでしょうか。
ラスベガスでのカジノ発展の経緯や歴史を紹介します。

 

目次

ラスベガスでのカジノの始まり

ラスベガスでのカジノの始まり

そもそもアメリカでカジノが始まったのは1800年代のゴールドラッシュの時代
カリフォルニアで金の鉱脈が発見されたことを契機に、一獲千金を求めて国内外から多くの人々がカリフォルニアに向かいました。
砂漠に囲まれた小さな町だったラスベガスはカリフォルニアに向かう中継点として徐々に人口が増え、1905年にはユニオン・パシフィック鉄道の駅ができ、「ラスベガス市」に昇格しました。

世界恐慌の経済対策で賭博を合法化

金脈が掘りつくされてゴールドラッシュが終了したのち、1929年からニューヨークのウォール街を端に発した世界恐慌が始まります
こうしたなかでラスベガスのあるネバダ州は財源確保のため、1931年に賭博を合法化します
もともとゴールドラッシュのころから闇賭博は楽しまれており、需要は十分にありました。

同時期、世界恐慌対策としてラスベガス近郊で「フーバーダム」の建設が始まったことも後押し、ラスベガスには労働者がたくさん集まり、仕事の合間にカジノで遊ぶことが流行します
1936年にダムが完成した後は、ラスベガスは豊富な水と電力を武器にさらなる発展を遂げていくことになります。

カジノの発展とマフィアとの結びつき

カジノの発展とマフィアとの結びつき

当初、ラスベガスのカジノはマフィアと深く結びついていました
銀行などがカジノへの投資を断っており、マフィアが勢力の拡大や資金調達のためにカジノを利用しやすい環境下にあったためです。

マフィア「ベンジャミン・シーゲル」の活躍

1940年代当初、ラスベガスはカジノが数件ある程度で、まだそれほど大きな都市ではありませんでした。

ラスベガスが大きく発展するきっかけとなったのが、ニューヨークのマフィア「ベンジャミン・シーゲル」です。
シーゲルは巨額の資金を投じてリゾートホテルを建設します。それが1946年に開業した「フラミンゴ」です。
最初はうまくいかず、2週間で30万米ドルの損失を出して休業しましたが、1947年に再オープンした後、徐々に利益が上がり始めます。

これを見たマフィアたちはラスベガスに次々とカジノを建設
カジノとマフィアの結びつきはさらに強まっていくことになりました。

ちなみに、フラミンゴは現在、シーザーズ・エンターテインメントが「フラミンゴ・ラスベガス」として運営しています。

カジノライセンス法改正と一般企業の参入

カジノライセンス法改正と一般企業の参入

ラスベガスのカジノとマフィアの結びつきが強まるなか、ネバダ州政府はマフィアたちの脱税に悩まされていました。
政府はマフィアの排除に乗り出していきます

こうしたなか、実業家で億万長者として名高い「ハワード・ヒューズ」がラスベガスのカジノをマフィアから次々と買収し、ラスベガスをマフィアの手から解放しようと乗り出します。
ちなみにこのヒューズは映画「アビエーター」のモデルにもなりました。

さらに、ヒューズはネバダ州政府に働きかけ、1969年にはライセンス法の改正にこぎつけます
ライセンス法の改正により、反社会勢力がカジノを経営できなくなりました

こうしてマフィアはカジノの経営から追い出され、一般企業がカジノに参入できるようになり、ラスベガスはクリーンな街に変わっていったのです。

カジノ王「スティーブ・ウィン」によるラスベガスの発展

現在は多くのエンターテイメントシティとして繁栄しているラスベガスですが、その立役者の1人が、ハワード・ヒューズの後継者ともいえる「カジノ王」こと「スティーブ・ウィン」です。

1989年に「ザ ミラージュ ホテル & カジノ」を開業後、「トレジャー アイランド ホテル アンド カジノ」「ベラージオ・ラスベガス」といった独創的なテーマパークホテルを次々と生み出し、現在まで続くラスベガスの基礎を築きました。

2000年に3施設ともMGMリゾーツに売却した後は「ウィン・リゾーツ」を設立し、「ウィン・ラスベガス」などを開業。
スティーブ・ウィンは2018年にスキャンダルで同社の会長兼CEOを退くまでラスベガスの発展に寄与しており、「ラスベガスの父」とも呼ばれています

現在はアメリカ全50州のうちの23州でカジノが解禁されていますが、やはりアメリカのカジノシティと言えばラスベガスでしょう。
繁華街であるストリップ大通り沿いにはカジノ併設ホテルが次々と建設され、行くたびに新しい顔を見せてくれます。
テーマパーク型のホテルが多く、家族連れでも楽しめるエンターテインメント性が魅力の1つ。
他にもラスベガスのカジノならではの特徴やマナーなどがありますので、実際に訪れる前にチェックしておくと良いでしょう。

ラスベガスのカジノの特徴について詳しくはこちら