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2020年7月22日

シンガポールでカジノ再開も各国でリストラ相次ぐ

シンガポールでカジノ再開も各国でカジノ従業員のリストラ実施

7月1日から、シンガポールのマリーナ・ベイサンズとリゾートワールド・セントーサのカジノが再開しています。

通商産業省とシンガポール政府観光局は、再開の提案を慎重に検討した結果、娯楽アトラクション13か所で営業再開の許可を与えました。

マリーナ・ベイサンズとリゾートワールド・セントーサがカジノ営業を再開

新型コロナウイルスの流行により4月から全営業を停止していたマリーナ・ベイサンズととリゾートワールド・セントーサですが、7月1日よりカジノ営業を再開しました。

また、シンガポールが新型コロナウイルスによる制限緩和の第2フェーズに突入し約2週間が経過したことから、両施設で一部の小売および飲食店を再開し、これを受けてホテルを含む非ゲーミング施設の一部を再開しました。

営業は再開されたものの、営業体制は厳格に制限されており、通常営業時のキャパシティーの25%を超過しないこと、そして衛生・安全対策を実施することを条件として求められています。

マリーナ・ベイサンズ(MBS)の対応

衛生・安全対策の要請を受けマリーナ・ベイサンズは、カジノへの入場者をサンズ・リワードクラブメンバーでゴールド以上のランクを保有している人と、1年間有効である入場税パスポートを持つ人に限定すると発表しました。

7月17日からホテル営業も開始し、客室は段階的に再開すると発表しています。

加えて屋上インフィニティプール、バンヤンツリースパ、フィットネスクラブ、RISE、RENKU Bar & Lounge、SPAGO by Wolfgang Puck、サンパンライドが営業再開しましたが、サンズ・エキスポ&コンベンションセンター、MARQUEEおよびサンズシアターは休業が続く予定です。

リゾートワールド・セントーサ(RWS)の対応

一方リゾートワールド・セントーサは、カジノフロアにおいて各ゲーミングテーブルでの客数に上限を設け、電子ゲーミング機やスロットの座席は最低1mの間隔を空ける。また顧客対応をする従業員はマスクとフェイスシールドを着用し、ゲーミングテーブルでのシフトの前後では手指を消毒する、そして安全距離確保のための研修を行うなど、厳格な安全管理対策を実施するとしています。

7月1日からカジノとユニバーサル・スタジオ・シンガポール、7月4日からシーアクアリウムを再開しています。

クロックフォードタワー、エクアリウスホテル、ホテルマイケル、ビーチヴィラ、オーシャンスイートおよびツリートップロフト等のホテルを再開する予定と7月21日に発表しました。

レストランも営業停止以来はじめて店内での食事客を受け入れる予定としています。

しかしRWSは、新型コロナウイルスによる経済面での打撃を受け、費用削減の一環として大規模な人員削減が行われることがわかりました。

新型コロナウイルス流行による経済悪化 リストラ実施のカジノは複数

シンガポールは2020年第2四半期に不況に陥ったと発表されており、国内総生産は2019年から同期間で12.6%減少しました。

リゾートワールド・セントーサ(RWS)の保有元であるゲンティン・シンガポールは、第1四半期の収益が前年比36%減少したことを報告しており、今回の人員削減では約7,000人の従業員のうちおよそ2,000人前後が解雇されると言われています。

また7月に入り、カジノオーストリアAGでも人員・運営コストを削減する再建計画が公表されました。

カジノオーストリアAGは、国内唯一の民間事業者であり、政府から委託を受け国内12か所のカジノ施設を運営しています。

コストの削減目標を合計4,000万ユーロ(約50億円)とし、1,700名が在籍するうち500名の人員削減と給与25%カットを行うとしています。

カジノ施設の営業が再開しても、更なる感染拡大を回避するための施策は避けられません。

また各国で第2波が予測されているため、本来の収容人数を集客しての通常営業や、従業員数などコスト面での安定はまだ先になることが予想されます。

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